堀口珈琲研究所での抽出基礎セミナーへ行って来ました。
集まった20人弱の人達は、様々な地方からでほとんど東京の人は
いなかったので、コーヒー界の中での堀口サンの人気が伺えました。

始めはコーヒー豆の現状についての話し。以下覚え書き...


スペシャルティコーヒー
客観的な評価対象が出来たのはここ5年ぐらい。
それまでは倉庫で、世界中の豆が集められ混ぜられていた。
7年前は良いコーヒーは世界でも流通していなかった。
コーヒーは遅れた領域。
・トレサビリティ/原産地と誰が作ったか分かってきた
・生豆の品質/アラビカ種と
ロブスタ種(インスタントや低価格のコーヒー)
・コーヒー豆のグレードのランク
Specialty---Premium---Commodity---Low grade
80点の豆は日本に5%しか入ってこない。
85点以上の豆はほぼ入ってこない。
82点ぐらいだとローストに左右される。
85点以上だとどのローストでも美味しい。
マックは一番悪いグレードの豆から下から2番目に変えた。
スタバはPremiumを使うがケニア以外はダメ。
日本のファーストフード、自家焙煎の喫茶店
Commodity、Low gradeが多い。
昔の人は豆の状態が悪いので、
ネルで2,3,4枚はぎの淹れ方命みたいになる。
テロワール(土壌の味)。1600m以上の標高。
5年前、世界の味分からなかった。混ざった物が多かった。NYから。
病害虫に強いとか収穫量が多いなどの
理由で品種改良。味も少しずつ変化。
その年取れた豆をニュークロップ。パーストクロップ前年の豆。
オールドクロップ2年以上前に収穫された豆。時間がたてば香味は抜ける。
堀口ではリーファーコンテナで輸入、定温倉庫で生豆を保管。
オールドビーンズは酸がなく価値がない。
・精製方法/ナチュラル(ブラジル、イエメンなど)
ウォッシュト(コロンビア、タンザニア、ガテマラなど)
セミウォッシュト(コスタリカなど)で香味に違いが出る。
生豆はきちんと選別されグリーンの物、欠点豆の混入がない物が高品質。
豆は長期であれば冷凍庫保存が基本。


<淹れ方>
・湯を細く入れると粉の中に浸透する。
始めにコーヒーの油分が分解される。
(太いと粉と粉の間に入ってしまう)
・早く抽出すればさっぱりした味に、
ゆっくり抽出すればきっちりした味になる。
・湯は90-96度。1人前と4人前、10回とも同じ味に。
・粉が多い方が成分を出しやすい。
・ドリッパーは下の穴の数よりリブの刻みが重要
・フレンチプレスで淹れるとにごる。豆の味がストレートに出る。
・最近は熱いものを好む人が少なくなった。
・ボディ=コク(粘性、複雑さ、厚み)油脂分
・フランボワーズのようなチョコレート
(果物のような酸とコクのバランス)
・味が分かるには10年ぐらいかかる。


1. 粉の中心から外側に向かって円を画くように注ぐ。
端に湯をかけると、ドリッパーの横から湯が抜けてしまう。
2. 湯に粉を染み込ませる気持ちでゆっくりと、優しく注ぐ。
一気に注ぐと湯が粉と粉の間をすり抜ける。
3. 新鮮なコーヒーなので粉が膨らむ。粉が平らになる頃、次の湯を注ぐ。
あまり膨らまし過ぎると味がすっぽ抜けるので注意。
蒸らすというより、湯を浸透させる。
4. 中炒りの場合、次の粉の量、抽出量を基準とする。
ローストが深くなるにつれ粉の量を増やし、
抽出時間もよりかけるようにする。
1人分/12-15g /110-120cc/2分で入れる。
2人前(20-25g)3分を目安に。
この日の豆はやや荒めの豆の引き。
ミディアムロースト、シティだと15g 3分。
豆で70%味が変わる。フレンチ/20g/3分30秒。
フレンチは水分が抜けているので時間がかかる。


コーヒーについての話しを聞いた後、3度違うローストの豆を
時間を変えて淹れてみる。皆の淹れた物を飲み比べ。
ワニさんの淹れ方と比べると、割と淹れ方は基礎さえ
出来ていれば、こだわらない感じだった。
3度目に淹れた深煎の豆でアイスにして飲む。
最後にサルでも淹れられる...と言っていたフレンチプレスで
淹れたエチオピアはふくよかな味で美味しかった。
日本でのコーヒーの歴史はあるようで、
鮮度のある美味しいコーヒー豆が今まで皆無だったため、
まだまだ客観的な評価を出来る人がいないのが現状なんだな..と分かった。
教室での写真を撮るのを忘れてしまったのだけれど、
毎回大勢の人が通ってくるだけあって、器具の出し入れや
準備や片付けが、スムーズに出来るようになっていてスゴイなと思った。
この日オススメだと言っていた、イエメンとマンデリンを購入しました。