三原回個展「かみなりにうたれて死んだあのこのことを思い出している

10/20から三原回さんの個展「かみなりにうたれて死んだあのこのことを思い出している」がspace dikeで始まります。
 

<野方の空白での「死ぬのはいつも他人ばかり:reinstall」展の様子>






 
先日野方の空白で、2013年に発表された「死ぬのはいつも他人ばかり:reinstall」が再展示されました。この作品を墨田区のfloatとあをば荘で拝見して以来、三原さんの展示や企画には足を運ぶようになりました。震災から2年が経ちそれまで震災にまつわる作品を多々見て、どれも自分の中で違和感やズレを感じていたのが、ギャラリー内の誘蛾灯に集まった虫の死骸を見た時とても腑に落ちる感じがあった。三原さんの作り出す生物の生死を喚び起こす空間には、荒唐無稽としたユーモアが同居していてそれは何なのか…と考えさせられました。あれから4年が経ち再び拝見して、あの時とは違う空間の流れや感情が湧き上がっていて2013年との違いを思った。時が流れ変化していくものと視点。その後拝見した幾つかの作品も、生死をテーマにし矛盾や滑稽さを同時に空間に描いていました。死を身近に感じながらも突き放したような視点と現実との接点。世代が違う彼が人間の根本にあるテーマに向き合いどう感じ制作しているのか…とても興味深いところです。
 



 
今回の展示は「死ぬのはいつも他人ばかり」と同時開催されていた写真展と同じタイトルで、今年5月に美学校で展示した「Coup de Grace」と新作で構成されています。三原さんによると「数年温めていたプランの実現となります。かなりの自信作です!」とのこと。雷映像だけ見せて頂いた時と、椅子に座って体験するのとでは作品の印象が全然違います。様々な事を勝手に連想してしまう構造で、この状況に何故か笑みが溢れ、自然発生するものと人為的なものの際を考えさせられます。夏が終わり寒くなる前に、日本の情勢が左右される衆議院選挙があるタイミングで、この作品展が出来るのは本当に巡り合わせなんだなと思います。

<搬入が終わった「かみなりにうたれて死んだあのこのことを思い出している」展>


 
会期中の21日(土)18時より、オープニングパーティー&絶区シアター イベントを、28日(土)18時からは三原さんとdikeの二人で座談会を行います。dikeが映画館に?!久々に屋上を展示のために開放!…過ぎ去る夏を思い出しながらこの秋雷に撃たれてみませんか?ゆったり座って体験してほしい構成になっていますので、時間に余裕を持ってお越し下さい。
 



 
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三原回 個展「かみなりにうたれて死んだあのこのことを思い出している」

【会期】 2017年10月20日(金)〜22日(日)、27日(金)〜29日(日)
【開廊】 金:16時〜20時 / 土日:13時〜19時
【会場】 space dike
 〒111-0021 東京都台東区日本堤2-18-4 
 東京メトロ日比谷線 三ノ輪駅3番出口 徒歩5分
 http://spacedike.blogspot.jp/
【入場料】 300円
【協力】絶区シアター

・FBイベントページ
https://www.facebook.com/events/166680720579596/
 
■関連イベント
オープニングパーティー&絶区シアター イベント「かみなりにうたれて死んだあのこのことを思い出している」
10月21日(土)18:00〜
参加費:500円(入場料込み)+1drink(300円〜400円)
 
座談会 space dike + 三原回
10月28日(土)18:00〜
参加費:入場料+1drink(300円〜400円)
 
■プロフィール
三原回(みはらかい)
1987年東京都生まれ。2017年美学校修了。
死生観や、メディアを仲介することによる距離(または近さ)などをコンセプトに、既製品や映像を使用したインスタレーション、他にペインティングや写真などの作品を展開。
2012年よりentaku kikakuの名義で展覧会・イベントのディレクションも行なう。
http://mihalab.jp/