今年もあまりブログが書けなかったので、twitterログを見ながら印象に残ったものを覚えている範囲でメモ。


7月。「ワンコインからワンドリップ」鈴木サンが焙煎したコーヒーが皆に振る舞われ、美味しいベジ食堂の食事をする中、古川サンがコーヒーカップに次々と小説を書いていき、近藤サンが絵を付け、twitterにリアルタイムで小説が次々アップされる。その中、小島サンが皆のリクエストを聞きながらギターを弾き歌いながら様々な場所を回る。セレモニーでの5人の音、言葉、コーヒーの音が柔らかく激しくブレンドされ響く。今まで様々な音楽イベントに行ったけれど、ああいった形のイベントって初めてなんじゃないかな..と思い、まだ見た事がない表現の形に心弾んだ。

古川サンのコーヒーカップ小説54!小島サンがリクエストしたらカフェオレと紅茶の歌を歌ってくれました。


コーヒーベジカレー野菜たっぷりで美味しかった。



6月。その場で焙煎したブラジル、コロンビアを頂きながらのライブ。焙煎してパチパチと豆が弾ける音や、ミルでゴリゴリと豆をひく音をマイクで拾いながらの中、二人のキーボードとアコギの音と声が、昼間のビルの狭間に心地良く響く。手焙煎の仕方で、セラミック焙煎器いるいるで焙煎してから、殻をザルで取り除いて、アミで焙煎する仕方を初めてみた。いるいるで蒸らしてからアミで煙と水分を飛ばすと良いそう。ヨーロッパでは出産後の女性にコーヒーを与えるというのを初めて聞いた。



6月。DOMMUNEエルメート・パスコアール来日。外で入り待ちしていた時パスコアール先生が3人で到着した。勝手なイメージで仙人のような出で立ちで近寄りがたい巨匠オーラを放つ人だと思っていたら、「ど〜も〜!」とお辞儀をしながら皆の前を軽やかに通り過ぎていく小さくて丸いおじいちゃんは、どちらかというと動物系可愛さを放っていた。帰った後「大御所はティモシー・リアリーのように引っかき回す」と菊地サンと大谷サンが言っていたけれど、長い言葉とか指示が噛み合なくても愛の音があるなーという感じだった。きっとああいう人は目の前にあるどんな物からもリズムを発す事が出来るんだろうな..と4人のセッション音は息を呑んだ。帰る時伸ばした手が届かなくて握手が出来なかったけれど、背中をポンポンとしてこれからも世界の面白くて変な音を沢山聴く気を頂いた。皆に触られまくりでもご機嫌で帰って行くパスコアール先生だった。皆と歌ったメロディは何の曲だったんだろう。宇川さんのTVくん犬初めて見たけれど可愛かった。


エルメート・パスコアール渋谷Pleasure PleasureでのLIVE。皆様々な楽器を持ったり、廃材で作った楽器があったり楽しい演出も良かったのですが、音の持つグルーヴが何より楽しめた。パスコアールが皆の中心というより、パスコアールを皆が支えているっていう感じで愛されているんだなーと微笑ましい感じもした。twitterでフォローしている方がustDJで象やブタや鶏が演奏していたりするユニークな音を聞いて知ったパスコアールだったけれど、南米ものはもっと掘り下げて聞きたい来年。



6月。DOMMUNE山本精一×PHEW。色々な音をしみじみ聴く二人の姿が感慨深かった。ライブでやった曲の良さに聞き入ってしまった。山本サンが意味がない事が素晴らしい!とアニメソングを聞きながら力説した後に、あの歌詞と音はズルイなと思った。PHEWサンプラーの曲カッコ良かった。



5月。Sense of Wonder 2010 BOREDOMS
BOREDOMS本当に凄かった。いつも安直な言葉しか言えないけれど「凄い」という言葉しか見つからない。drみこしで登場して音のインパクトが凄くて踊りながら見ていたけれど、凄いが度を越して後半はただただ口をぽかんと開けたまま呆然と立ち尽くすだけだった2時間弱。物事が上手くいかないだの自分はダメだな‥だの小さい事でうじうじ悩んでいる間にBOREDOMSは凄い所に行ってしまったんだな。いつでも新しいスタイルに向かっていけるあの底力って何なんだろう。どんな所でも人間生きてるぜ!的な底知れぬパワー。一緒に行った友達と話していて思い出したんだけれど、以前知人が長野の凄い山奥の廃校になった小学校でボアダムズとかDJ TSUYOSHIを呼んでレイブをした事があってそれは凄かった。道とかもなかったのでスコップで掘って作ったとか言っていた。トイレも穴にテント張ってあるだけで。ロケーションが抜群でその時のボアも良かったけれど、今までボア関係は色々見たけれど、やっぱりsowの時のボアのLIVEは伝説級だと思う。やっぱり新しい表現ってiPadを使うとかじゃないんだな..と改めて思った。77BOADRUMの映画見ていないので機会があったら見たい。



kuristina culinaサンのニットインスタレーション

FLAREのDJではあれだけ様々なエクスペリメンタルな曲のmixを聞けるとは思っていなかったし、まさかビートルズまでmixするとは驚きだった。後半は踊れる感じにもっていってたけれど、前半の流れの方が面白かった。ゴロンと寝転がりながら聞きたい音。デリック・メイやFLAREの1stをかけても皆涼しい顔して踊っていたので、世代は変わったんだなーと実感した。ZAZEN BOYS初めてライブ見たけどNYパンクぽい変則音で凄くカッコ良かった。食べ物が美味しかったのは良かったけれど、iPhone全然電波がなくて友達に連絡出来なかったのは残念だった。


美味しかった朴葉ピザ



5月TORTOISE来日。
正直ここまで良いとは想像していなくて、ポストロック的な音からは抜けていた。BEACONS〜の曲を中心にしていて、あのアルバムの音をどんな風に再現するのか楽しみにしていたけれど、想像以上のライブ感で圧倒された。昔竹村延和が前座の時見たより断然良かった。1stの曲とかもプレイしていて気分的には盛り上がったけれど、新しい曲の方が良かった。ライブ感もノイズもメロディもグルーブもレイブ感もすべてがあるライブ音。メンバーで代わる代わる楽器をプレーする1時間半。意外だったけれど見ながら凄くボアダムズぽいなと思った。ライブ後相変わらずTORTOISE聴いているけれど、通して聴くと時期によって音が変化しているのが分かる。前はあまり気にならなかったけれど、フィールドレコーディング的に所々入っている日常音が凄く面白い。あとやっぱベース音。トータス聴くと又ベースを弾きたくなる。



3月。音遊びの会「音の危機一髪!」at3331。
大友サンの音遊びの会は以前から一度見てみたいと思っていてyoutubeでの映像などを見ていた。巨大な風船がフワフワ浮かんだ会場、体育館での野球プレイから始まった3部構成の演奏会。様々な楽器や音を出すための道具が並び、3人ぐらいで演奏する短い曲から、10人ぐらいで演奏する曲がテンポよく進行されていく。知的障害者とか健常者などの音の括りはあまり捕われたくないけれど、今日の演奏を見ていたら、音に対して体の中から表現する何かが違う..と思わざるを得なかった。頭で考えず体の底から表現する静や動の音。昔だったら地域の祭りなどで日常的に行われていた踊りや歌や演奏。どうして私達はこんな大切なものを置き去りにしてしまったんだろう。上手い下手では表せない即興という演奏形態の大切さを違った角度から、改めて考えさせられた演奏会だった。



7月。コレクターズLIVE。
ラブソング嫌いな私がコレクターズを聞きたくなるのは、加藤サンの書く楽曲の良さと、ひとひねりふたひねりもある洞察力が深い歌詞があるからだと思う。ライブを見るたびに長く続ける事、20年続ける事の意義を考えさせられる。ライ麦畑の迷路の中で〜青春ミラー〜東京虫バグズの流れがポップでメロディアスな音とアグレッシブでグルービーな音の両面があって凄く印象的だった。コータローさんとQちゃんがまるでピート・タウンゼントキース・ムーンに見えた。思ったよりR&R色強い2時間半。始めはお金を払ってのリーダーイジメ笑?と驚いたチューインガムの嵐も3度目になると慣れてくる。「青春ミラー」この曲が単なるラブソングじゃなくロケットマンのように憧れの対象(ロック?)を歌う曲だと気づいた時には身震いがした。青春時代からは随分遠くに来てしまった自分を「ボクを小さく醜く写す残酷な鏡、想いを乱反射されるきまぐれな鏡、青春ミラー」と歌った後「はるか遠くひとり10代の荒野でキミに渡せなかったボクの宝物今もボクの胸の奥で輝いている粉々に砕けた鏡のかけらのよう」と歌える表現に対する複雑な思いは年を重ねたから出来る事だと思う。ライブ前に黒田学サンのDJがなくてちょっとガッカリだった。コレファンで50-70's音楽好きな人どのくらいいるんだろう。コレのお二人にはこの辺りの映画とか音楽をもっと広める会とかしてほしいと望む。ポッキャスで4人が話しているのが聞いてみたい。


ライヴ後の泡沫のガム。