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柳宗理−生活のなかのデザイン展での、
深澤直人のギャラリートークを聞いてきました。
去年auギャラリーではじめて深澤サンの対談を
聞いた時の印象は、デザイナーというより
プロデューサー的な印象が強い人だな..と思いました。


今回は深澤サン一人の講演で、プレゼン形式に深澤サンが
用意したスライドを見ながら、柳宗理について語った1時間。
アクシスギャラリーでのスーパーノーマル展で、
沢山のアノニマスデザインを目にしながら、
柳宗理が自身のボウルの前に立ち止まり
「これは誰のデザインかね?」と聞き、スタッフが
「先生のデザインじゃないですか!」と
やり取りを聞いた時、深澤サンとジャスパーモリスンは、
歴史的瞬間を見た!....と思ったそう。


デザイナーが先に立つのではなく、生活の中に同化するかのように
主張をおさえつつ、しかし暮らしの中にある確固とした位置を
もつ匿名性のデザインの数々。。
合羽橋で見つけてきたスプーンや、誰もが知っている調味料入れ
などと並ぶ柳宗理の作品が、意味のある道具としての存在した
瞬間なんだろうな。。と思った。


身の回りの様々なデザインは、どんどん便利になり
建物の壁や人間の身体にどんどん近づき埋め込まれていく。
そんな中での柳宗理が産み出す有機的なデザインは、
便利さや機能性の追求とは一歩置いたところに
あるからこそ、私たちを魅了するのかもしれない。。


柳三角スツールなど時代が変わって、三本足は危ない...
という事でデザインの規定が変わり発売が中止になった
物もある...という話しも聞け面白かった。
66年に発売されたタンブラーの、小さなポコポコ突起の形が
かわいいので、復刻されないかな...と思いました。
堀井サンの会も気になりますね。。