9月に行った大垣ビエンナーレは、今年見た展示の中で
とても面白かった企画展だったので(大垣の街並もスゴク良かった!)
気になっていて行けなかったアップル銀座での
iPhone Study Group2008に行ってみました。


私はiPhoneユーザーではないのですが、相方のiPhone
触らせてもらうたび、ケータイはただの箱で、
自分が追加していくソフトや、ネットワークで
未知の扉を開くような、初めてmacを購入した時のような
楽しい感覚が蘇ります。まだまだ途上だけれど、
より身体に近づいてきたなーという感じで。


iPhoneアプリを開発している4組の方のレクチャー。
IAMASの学生、大田×宮川さんのiPhoneアプリケーションを
開発するまで。mac歴1年未満で、iPhone SDKを使用して
アプリケーションを制作し、年\10,800払いAppStoreで
公開出来る。売り上げの70%が取り分。
世界1,000万人ユーザー規模のビジネス。
沖縄にあるキャラクターを使ってのアプリ開発中。
「たのしいCocoaプログラミング」「objective-C2.0」が
iPhoneアプリを作るための参考資料。
iPhone=○○」iPhoneはどんなものにも変化する
可能性があるもの..と言っていた。


winのプログラマーだった和田純平サンが
Mini Piano、FingerPianoをリリースするまで。
macを買って4日後に簡単な音出しアプリを作り、
ナベアツメソッドソフトを作る。
Hello Worldから8日でリリースし、
AppStoreへ登録し並ぶまで約1ヶ月半かかる。


平林真実サンの「CCCity」。Creative Commonsを使用して
(サンプリングみたい!)街の中の好きな位置の写真に
らくがきをして、アップしあい街を変える作品。
Google mapの街中の写真を選び、歩きながら写真と
実際を比べ、街の再発見をする間違い探しゲーム。
大垣と銀座版を作っていて、実際にiPhoneで触らせてもらう。


赤松正行サンのSnow Flakes。
大垣であった、客の持つiPhoneをプレイヤーとして使う
サウンドパフォーマンスは本当に面白いものだった。
この原形が、1999年にimacを床に置く
インスタレーションジーベックで発表されたものらしい。
mac-maxで制作しているとの事。
AppStoreへは15個ソフトを公開しているらしい。
10月には上海でパフォーマンス。
今までの音楽形態、同じクオリティのものを
沢山の人に届ける一極集中的なものから、
全員が違うものを聞いている、
同質のものを聞いていない表現(低品質?)
分散、拡散している表現へ。
プレイヤーと観客の境目が曖昧になり、
コンサートの意味も変化してくる。
インターネットに近い、誰もコントロール出来ない
相対的位置関係。デスクトップからの脱却。大→小
モバイルデバイス→身体・環境にとけ込む。
オーディオ、バイブレーションも利用したい。
身に付ける、偏在的なデバイス
など話しをしていた。


どんどんパソコンが小さくになり、クラウドコンピューティング化し
部屋から離れて小型化し、身体に近づいていく。
ここ何年かで、その中でのメディアも表現も変化していくだろうし、
自国だけで物作りをしてきた日本は、どんなふうに変化していくだろう..
と色々考えてみた日でした。
プログラミングが出来ない私でも、iPhoneアプリは作りたくなるかも。

http://www.iamas.ac.jp/dsp/