資生堂ギャラリーで彦坂敏昭展を見る。
MOTの真っ赤な燃える赤の表現とは対照的な、
暗い色使いのドローイング。
建物にカビが生えたようにも見えるし、
不穏な日常を送る家族の家のようにも見える。
色合いが違うだけで、様々な創造をかき立てられる作品に、
次どんなものが出てくるのか楽しみです。
http://www.shiseido.co.jp/gallery/html/




エルメスギャラリーでサラ・ジー展を見ました。
サラ・ジーと言えば金沢21世紀美術館ですが、
金沢の作品より、色々な種類のゴミを使用していて面白かった。
給料袋、レシート、雑誌、ダンボール、コピー紙など
紙だけとっても様々な種類の物がある。
ロープ、廃プラや商品の空き箱、丸太に毛糸が張ってあったり、
針の頭に豆が刺してあってキレイに並べられていたり。
高い天井まで、柱のようにゴミが積み上げられていたり、
狭い空間に寝るスペースが作ってあったり。
日常生活で廃棄される物たちで、構成されている空間なのに
何故か有機的で楽しい感じがして、退廃的な印象を受けなかった。
紙で段差がつけられ、道が出来ていた空間に
プラスティックの緑の造花が、まるで本物の自然の中
にあるように置かれていた。ゴミというと汚くて、臭くて、見えない隅に
追いやられる物だけれど、あと100年後には、そんなゴミの集合体が
有機的な新たな空間を作り出すかもしれない。
編み物でも、市販のキレイな素材ではなくて
日常にある、見捨てられた物を使って作品を作ってみたいな..と思った。
とても面白かった展示だったので、あと1回見に行ってみようと思う。