ATAK010フィルマシン・フォニックス

ATAK010フィルマシン・フォニックス

UPLINKで行われた「進化する第三項音楽」に行って来ました。
ベルリンで開催されている「transmediale2008」での
filmachineの展示内容と評価などのディスカッション。
メンバーはトランスメディアーレのディレクター2人とATAK渋谷慶一郎
evala、池上高志、佐々木敦YCAMのキュレター阿部一直 。


YCAMでの展示報告は、以前アップルストアで聞いて、
filmachineの空間と音の感じは分かっていたけれど、
ドイツでの展示で、日本以上の評価を国際的に受けている事を知る。
ドイツではYCAMより大きく、床の段差もある空間。
スウィートスポットと言われているボタンを押すと、
20分間、音が空間に流れ出す。途中退出OK。
良くあるインタラクティブアートと言われている、手が動く..
とかいう物がバカみたいなのでキライ、と渋谷サンは言っていた。
作った音が、新幹線やジェット機の音に似ているだけ。
自然を目指しているわけじゃなく(むしろキライ..)
結果、自然の複雑さに似ているだけ。
床の段差というのも、危険だと動物的勘が
研ぎすまされるので付けたと言っていた。
荒川修作の天命反転地みたい?ヒューロンの話しも。)
YCAMは新しいハイテクな建物で、
ドイツでは古いローテクな建物での展示だったので、
どんな所でも出来る自信になったという。
ドイツでのライブで、レイヤー音を取った時、
単音になる程受けが良かったらしい。
音作りがデッドエンドシステムへ向かう中、
ある表現に向かうための創造じゃなく、実験しながら表現する、
音で何かあるものを作るんじゃない、既存の音楽にないものを選ぶ...
という言葉の、表現に対するスタンスに感銘を受けた。
音色も突き詰めると、マックやカップヌードル
食べるような物に、作り続けると行きつく..
filmachineは、その場に行かないと体験出来ない作品なのに、
何故CDという作品にしたのか?という
佐々木サンの質問が流れてしまったのが残念だった。
科学未来館での展示を楽しみに、
インターコミュニケーションの対談も読んでみようと思う。
やっぱり新しい何かを作りだそうとしている表現は面白いし、
不確かな、形が定まらない何かを創造しているものを目にするのは、
ジャンルを超えて一番面白い瞬間です。
http://atak.jp/