シッコ [DVD]

シッコ [DVD]

マイケル・ムーアの「シッコ」のチケットが当たったので観て来ました。
アメリカは先進国で唯一、国民医療保険がない国。
民間の保険会社が国民の保証をし、2割以上の人が保険に入っていない。
民間の保険会社は何やかんやと法をくぐり抜け、
支払いを渋り、業績は右肩上がりに。
仕事もあり、マイホームもある普通の暮らしをする人々が、
正当な保険金を支払ってもらえず、医療費過多に陥る。
家を失い、家族の絆を失うはめになる人が
続出しているのがアメリカの現実。。


カナダ、イギリス、フランス、キューバの医療現場を
取材していた。国民の医療費は税金でまかなわれて
いるので無料で病気の治療ができる国々。
医師、財政不足の問題なども多々あるだろう。
それでも現場で働く医師の表情が、明らかに日本と違い、
「How much?」と聞くと、どうしてそんな事聞くの..と
笑いながら「ゼロ!」と答える程、万人の病気を
治療してくれる事に専念している。


9.11グランド・ゼロの時、ボランティアで救護活動していた人達が、
粉塵の被害で呼吸器系の障害を負い、政府から何の保証も
ないまま、高額な医療費が払えず苦しんでいた。
最後に訪れたキューバでは、そんな人々を受け入れ
治療し、今後の医療プランまで立ててくれた。
アメリカが長年恐れている、魔物がいるとされているキューバでは、
我が「兄弟」とアメリカ人を受け入れてくれる。


区の医師会が主催した映画会。主催の方が、
日本はアメリカと違って素晴らしい医療制度がある..
と言っていたけれど、本当にそうだろうか?
救急車を呼んだのにたらい回しにされ命を落とす人や、
年金暮らしの老人から、高額医療費を取り上げ、
生活保護をも打ち切り、最低限の暮らしをする希望も
取り上げようとしている日本の現実。
そんな日本の医療制度は、先進国では最下位で
キューバ以下の現実がある。


民間保険CMが切れ目なく流れる日本政府も、
ヨーロッパ式になれないのは、金持ちはより金持ちに..
アメリカンドリームを抱いているからだろう。
アメリカを向いている限り、働いても働いても
心の豊かさは一生持てない。。